東海道水の旅
東京から大阪までの,新幹線が次々とわたっていく川について,その問題点を指摘していく.実家が神奈川で,静岡の安倍川,大井川上流で長らく調査をし,京都の大学院に通っていて,つくばに現在すんでいるため,いずれの川も,とてもなじみがあり,大変読みやすかった.実家のすぐ近くを流れている境川で,以前,中西さんが仕事をされていたことも,この本を読んで知った.大井川の記述が,気になる.ダムによる取水のせいで河原砂漠が出現していたことを書いている.田代ダムから,早川に水を落としている.水は送水管の中を流れる.そんなことをして,本当にいいのだろうか.川の流量が減って,川霧が立たなくなり,お茶の栽培に被害が出る.乾燥した河原から泥が舞い上がり,周囲の住民に被害を与える.そういったわかりやすい被害のほかにも,もっと大事な理由があるように思える.
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