東大入試問題漏洩事件

東大大学院の入試問題漏洩事件で,37歳の准教授の方は,懲戒免職だそうである.32歳でこの職についていたので,その分野では優秀な方だったのだろう.入学試験は大学の基本的なシステムの一つであるので,それに対するルール違反に対して厳しく処分するのは当然だが,懲戒免職とは驚いた.本人は,それほど問題だとは思ってなかったのではないか.内部進学者が多く,受験するであろう4年生が受講している講義を担当していれば,その中で試験に出そうな項目は話ができるが,学部を持たないところでは,それはできない.受験しようとしている学生にはぜひ入ってもらいたい.そんな状況で,これが出るぞと伝えてしまったのだろう.「ここが出るから線引いとけ!」は,予備校のセンスである.
事件が起こったような学部を持たない大学院では,学生の確保が大変であること,学生が以前よりも勉強しなくなっていること,大学における試験というものが,学部の入学試験以外,形骸化しつつあることなど,問題の背景にあるのだろう.
朝日新聞 2008年4月28日