読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

日本ジオパーク全国大会南アルプス大会

日本ジオパーク全国大会が,南アルプスジオパークで開催された.そこで分科会「ジオパークユネスコエコパーク」のオーガナイズを行う.

当日の講演者のスライドは(協力が得られれば)

講演の記録: 日本ジオパーク南アルプス大会分科会E

にまとめる予定.

このセッションでは,特に南アルプス,白山など日本GP(日本国内での認定)とBR(世界での認定)の重複地域地域を持つ地域が,今後どのように整理をしていくのかということを念頭に置いてプログラムを組み,議論をすすめた.

ジオパークは,現在ユネスコ正式プログラム化に向かって進んでおり,その中の議論でGPとBR(世界遺産も)について重複する場合は相乗効果による価値付けが必要となる.相乗効果について,どのようなものを指すのかは明確ではないが,これまでの事例で言えば,オーストラリアのウルルーカタージュタ国立公園が,1987年に世界自然遺産に登録されていて,その後先住民族がこの地を聖なる山として崇拝していることからその価値を評価し世界文化遺産に指定し,結果的に複合遺産になり,よりこの地の価値の評価が適切に行われるようになったようなことなどが,相乗効果の例として考えられる.

このように考えると,現在BRに指定されている南アルプスで,GPの範囲を3県に広げ,その上で世界GPを目指すということはありえるのだろうか?ユネスコの動きや現在のGGNでの議論などを踏まえると,恐らくというかほぼないだろう.現在は日本GPという国内認定なので,併存しているが,世界となると併存の可能性は,積極的にそれをした方が良いという理由がないので,ないと考えて良いだろう.特に南アルプスの場合は,GPが3県に拡大すると現在のBRの範囲とほぼ近いものになる可能性が高い.同じ範囲で二つのプログラムを走らせるというのはないだろう.

さらに,南アルプス地域では,静岡県が中心となって世界遺産の登録も目指している.しかし,こちらも全域がBRとなった以上,こちらの芽ももうないと考えて良いのではないか.世界遺産の候補地が,IUCNの審査をうけたのち,世界遺産ではなく,他のプログラム(ジオパークやBR)を勧められるということが,世界遺産委員会で起こっている.これは,いずれかを選べということであって,ユネスコの中で複数プログラムの重複を勧めないということの現れであろう.

これから新たな登録,認定を目指す地域は,決断が迫られている状況ともいえる.