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東京地裁

新石垣空港設置許可取消訴訟の第17回口頭弁論を傍聴に.現地で調査をしているカルスト地形の専門家として浦田健作さんの証人尋問.裁判所という場で,パイピング現象はどのようにして発生するのか,パイプ流は最後どのようにして海に流れ込むのかなど,現在の地球科学のレベルから見て,高度な議論が行われた.そのなかで,科学者として浦田さんは,現在,学界で分かっている範囲で正確に話をされていた.また,説明の仕方が良く整理されていて,専門的な知識を持たない人も,地学的な背景とそこから派生する問題点を理解することができたと思う.
科学者の社会への情報発信の仕方として,裁判という場は,重要な場の一つであると認識した.科学者は事実を専門的な知識をもって記述することができる人物だとして証人に呼ばれる訳だが,科学者の見る世界は,人によって異なるし,実際問題,立場によって発言内容も異なる.科学者としてどのように行動すべきかは,専門教育の中で組み込まれなければならない課題だと思う.工学部では,技術者養成の際,技術者倫理を教え,その教育方法について議論が積み重ねられている.さらに,良心的な科学者が,きちんと評価される仕組みづくりも必要ではないか.