第97回深田研談話会
名古屋大の足立守氏による「ミューズセラピー」.本物の標本には人を癒すはたらきがあるというコンセプト.
Adachi 2006,MUSEOLOGIA 3:117-120
これまで大学博物館の組織の中で地質学分野は,その中心となってきた.これは博物館をつくるにあたって必要となるたくさんの標本を整理して所蔵していたからだろう.先人の積み重ねが評価されて,舞台が与えられたのである.次のステップとして,博物館を任された人々は,所蔵されている標本を活用し,さらに新しい博物館のマネージメント方法を模索していく必要があるだろう.そうでなければ,博物館は,ただの収蔵庫になってしまうだけであるし,地質学者,古生物学者は,その番人としての役割しか与えられなくなる.