偉い人が話すサイエンスコミュニケーションの理念にリアリティーが感じられない理由

ほとんどの研究所のトップは,理念として研究成果の社会還元を謳うが,それはその立場に立っているからだろう.そのこと自体は大変良いことであるのだが,長い時間かけての思索の積み上げがあったわけではないと思う.各人の研究活動において優れた業績をあげたために,そのポジションにいるわけであって,ディレクターとしてすばらしい才能を持っていたからではないだろう.その専門とする研究活動においては,深い洞察ができるだろうが,それ以外の分野では,究極的にすばらしいということはないと思う.こういった優れた研究を進めた人が多く持つカンの良さや,本質を見抜く力というのはあるとは思うが.サイエンスコミュニケーションがこれまでの日本になく,これから新に構築していくものであるのであれば,長い人生をそれ以外のものに欠けてきた人たちが,自分の経験に照らし合わせて話しをすればするほど,ミスマッチ感が醸し出されてしまうのではないか.