バイカル湖のアザラシと地球環境汚染

第2回三省堂サイエンスカフェ 講師 宮崎信之(東京大学海洋研究所教授)
三省堂書店
三省堂サイエンスカフェ: サイエンスカフェ・ポータル
東大の宮崎さん.大変おもしろかった.
参加者18名(男7名,女11名),年齢は主に40〜60歳代.
内容は バイカル湖でのアザラシのはなし.まず,分子時計を使ったユーラシア大陸各地のアザラシの分化時期の話.そして,アザラシの生態学的な調査や,体内(脂肪)から検出される化学物質からわかる環境汚染の状況の話.生態学的な見方とPCBなどの化学物質の分析をともに行っているので,食物連鎖の中でどのように化学物質が濃集されていくか,非常に明快に分析が進められていることが紹介されていた.
バイカル湖の化学物質汚染は,ニュースなどでもたまに取り上げられているので,どういった状況かは多少は知っていたが,この講演を聞いてその実態とどのような研究が進められているのかということができた.水俣病などが大きな社会問題が,宮崎さんに,化学的な分析と生態学的な分析を組み合わせて研究を進めるきっかけを与えたとのこと.
研究者が何でその研究をしているのかという動機は,(仲が良ければ)飲み屋で聞くか,(最終講義のような)講演で聞くか,(そういう本を書かれている場合)本を読むかしないと知ることが出来ない.こういったサイエンスカフェのような形式では何でも聞けるので,昔話をしてもらって研究に対する動機を語ってもらうのはいいことだと思う.
会場のキャパシティーを考えると,もう少し人は入れたようだが,事前予約制なので人が増えることはなかった.なんだかもったいないような.講演時間よりも長く,質疑応答の時間がとられ,会場からは,参加者の半分以上の人が質問をしていた.

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