大井川水利権問題

大井川水利権問題:東電が数値再提案
 大井川最上流部の「田代ダム」から(中略)現在、最大で毎秒4.99トンの水が田代川第二発電所に送られ、最終的に富士川へ流されている。このため、大井川の清流復活を目指す地元側が、水利権の更新を機に大井川に水を戻すよう求めている。
 東電は今回、前回示した放流量に地元側が納得しなかったため、前回の約1.5倍を放流すると提示。しかし地元側の要望とは開きがあり、(中略)受け入れを拒否した。【小林慎】(毎日新聞11月9日)

温泉饅頭本舗さんの記事.大井川水利権問題。 | Onsen manjuu Honpo
大井川上流部の田代ダムから東電が取水している権利を更新するかどうかで,大井川流域市町と東電で交渉が続けられている.赤石山脈に囲まれた大井川の河床高度は,山稜で隔てられた富士川の河床高度に比べ,相当高い.このことを利用して東京電力水力発電を行っている*1水力発電は,通常流域内で行われるためパイプを通るか,河道を通るかの違いはあるが,それでも流域内で河口に向かって流れていく.しかし,この大井川水利権問題では上流部で取水されてしまうと,下流に水が行かなくなるというのが問題のポイントである.
心情的には,周辺市町の主張する“清流の復活を”というのはわかる.かつてあった流れを復活させたいのだろう*2.私も,川が自然状態にあることが必要だと思う.しかし,それだけではなく,なぜそこに降った水はそこに流れなければならないのかということを,うまく説明できなければならないと思う.いろいろ個別の理由は考えられるが,たとえば企業やある種の団体などに対して,科学的に説明できるかというと,心許ない.議論するには材料が少ない.私自身もう少し考えなければ.

よみがえれ大井川―その変貌と住民

よみがえれ大井川―その変貌と住民


*1:ちなみに大井川本流にあるダムで発電しているのは中部電力

*2:実際は,上流部では,水力発電のため今回の問題のほかに,送水パイプ内を水が流れていて,河道を流れてはいない.