開館25周年

地質標本館,開館25周年イベント.夜,子どもと自然学会の懇親会.

追記 某ニュースレターに報告を書くことになった.その下書き.

地質標本館 開館25周年記念イベント

 地質標本館は,地質調査所,地質調査総合センターで行われた研究の過程で蓄積された地質標本の有効利用をはかるとともに,展示を通して研究成果の普及を行うために,1980年8月19日から一般公開を開始しました.2000点以上の岩石,鉱物,化石などの標本や地質模型,パネルを展示し,30万点の国内外の標本資料を所蔵しています.そして,常設展示や特別展等の展示のほかに,各種の体験学習型のイベントを実施してきています.その標本館が今年で25周年を迎えました.開館以来の入場者数は,****に上ります.
 去る10月29日に開館25周年の記念イベントを実施しました.今回,これまで行ってきた各種の体験学習の中から特に人気の高い,化石レプリカの作成,石割りの体験,鳴り砂の体験,砂を使った不思議なおもちゃ「砂変幻」の展示を行いました.当日は好天に恵まれ,参加者は,**名でした.親子での参加が多く,子供も大人も楽しめるイベントとなりました.ここでは,当日の様子を紹介いたします.
 化石レプリカの作成は,樹脂で作られた三葉虫とアンモナイトの化石の型に,石膏を流し込んでつくるものです.参加者は,作業をしながら,三葉虫の複眼の仕組みや,アンモナイトの内部構造,泳ぎ方などの説明を受けます.化石のレプリカをつくりながら,古生物の生態や,化石のでき方を考えてもらおうというものです.
 石割りの体験は,事前に標本館が準備した各地の様々な岩石を選んでもらい,それをビニールに囲われた枠の中ででたたいて割ってもらうというものです.参加した子供達は,硬く大きな岩石を割った達成感と,きれいな新鮮な面が現れたことで,喜びと驚きの声をあげていました.標本館のロビーに設けてある「石の相談コーナー」で,参加者は自分で割った岩石について専門のスタッフによる説明を受けました.
 砂で遊ぶ体験学習は,鳴り砂と砂変幻の二種類を用意しました.鳴り砂の体験は,京都府の琴引浜から採取した鳴り砂を,ワイングラスに入れて,すりこぎでついてもらうというものです.つくと,キュッ,キュッと音がします.その感触や音を体験してもらいました.鳴らした砂は,袋に入れて持って帰ってもらいます.さらに,日本各地の鳴り砂のパネルによる説明ととともに,それぞれの場所の砂を,両面テープで台紙に貼り付け,それを実体顕微鏡で,鉱物粒子一粒一粒の形や,場所毎の違いを観察してもらいます.砂の起源と各地の地質との関係や,現在少なくなりつつある鳴り砂について考えてもらおうというものです.地質標本館の展示物のひとつである砂変幻は,密封した箱の中に,砂と穴の開いているアルミの板が入っているものです.穴から砂がこぼれだし,箱の中には穴の配列によって,さまざまな立体的な模様が現れます.子供らは,箱を何度もひっくり返して繰り返し楽しんでいました.今回のイベントでは,その作成の実演も行われました.筑波山と桜川の地図から,穴の配列を考えて図面を引き,ドリルで穴を開けていきます.イベントの終わりのころには完成しました.
 いずれのイベントも,参加者の五感に直接訴えかけるものです.参加した子供達は,自分で体験し,スタッフから直接説明を受けたことによって,彼らの地球科学に対する興味が高まったとことでしょう.イベントの運営は経験豊富なスタッフによって手際よく進められました.体験学習の回を重ねるごとに,イベントの内容は発展してきており,今後はさらに,興味深いプログラムが用意されることと思います.
 なお,当日は体験学習イベントと同時進行で,「古東京湾の地層と化石 −太古のなぎさで潮干狩り−」というテーマで,野外地質観察会が行われました.